子ども保険

■子ども保険

子ども保険は、子どもが進学するための「教育資金」を積み立てる、貯蓄型の保険商品です。
ひと昔前までは、郵便貯金の「学資保険」しかなかったので、今でも「学資保険」と言った方がピンとくるかもしれませんね。
高校入学の時とか、大学入学の時などと、満期(支払われる期日)を決めておいて、まとまった金額を進学に使うものです。
とはいえ、子どもの進学は「絶対」ではないので、必ずしも進学のために使わなければならないものではありません。
しかし、銀行の預金と保険の大きな違いに、「はっきりとした目的意識」があります。
学資保険も、実際のところ、教育資金の準備という点では、預金とさして違いはないのですが、
「保険」の部分が、子育て中の保護者の不安をサポートするものになっているのが特徴です。

自分で目的を作ってコツコツと貯めていくのは結構難しいものです。
子どものために…という大雑把な貯金では、ついうっかりレジャーに消えてしまたり、
もっとうっかりすると、車や家の頭金にちょっと拝借したまま…という話も耳にします。
実際、子育てをしていると、お金がかからないと言われている幼少期にですら、手持ちの現金はナンダカンダと出費されてしまうもので、
教育費として貯めておくには、強固な意志が必要です。(私も含め、周りの子育て世帯も同意見です。)
計画的に用意しておくことで、かならずやってくる進学の時期に慌てないように、また、進学資金の多い少ないによって、子供の進路選択の幅を狭めないようにと思うのもまた親心ですしね。
子ども保険が、利率や保障内容の上で、とても優れているか、というと、かならずしもそうとはいえません。
(もちろん各保険会社さんが、メリットあるようにつくった商品なのですが!)
しかし、あえて「子ども」や「学資」と名前のついた商品を選ぶことで、目的がはっきりして貯めやすいという効果が最大のメリットではないでしょうか。
逆に、入学前、実際にまとまったお金が必要になるときに初めて手にすることができるので、他の用途に流用することも難しいかもしれません。
途中解約の手続きも面倒ですものね。

そういうわけで、いつか必要になってくるお金を、しっかり管理してくれる子ども保険は、
意志の弱い(?)親には、とてもありがたい商品なのです。

今、子ども保険の種類はどんどん増えていて、どこの保険会社でも扱っているよ、と言ってもいいくらいの商品数があります。
それは、現在の日本の教育制度では、義務教育を終えてからの進学にとてもお金がかかるからなのです。
しかも、義務教育以降の進学も、もはや当たり前になっているくらい、長く勉強を続ける子が多いですよね。

比較的、国公立の学校の教育費は割安ですが、そうはいっても、公立小・中学校の学費のように1万円程度(月額)というわけにはいきません。
また、実際のところ、オール公立の進学は、結構難易度が高く、
塾や補助教材などの勉強もなく進学できる子は、ほんのわずかで、ほとんどの人には、それなりの教育資金が必要です。

そんな教育資金、子供が生まれた時から、将来にそなえて少しずつ準備しておく、または、その時期が来た時に用立ててあげられるような経済力があれば、何ら心配ないのですが、庶民にとっては、やはりまとまった額の教育費は、早いうちからの心配ごとです。

…というと、「保険」という名前がつくものの、積立貯金のような商品ですよね。
実は、こども保険は「生命保険」に分類されます。

生命保険について、ごく簡単に説明しておきます。

生命保険の基本は、死亡した時にいくらかの給付金のおりるもの、不意の医療にかかる金額を負担してくれるもの、など「保障」が主な考え方なのですが、
実は、「運用」も大きな目的の一つです。
今の生命保険会社は、保険金として収集した金銭を、世界中の株式を始めとする金融業界に「投資」し、その「運用実績」で利益をあげています。

保険のそもそもの考え方は、みんなでお金を出し合って、万が一の事態に備えましょう、というものです。
これを「相互扶助」といいます。
今でも、この考え方をメインとしている会社は、社名に「相互」が残されていますが、
ほとんどの会社は、保障は付随するもので、積極的な運用を勧める商品のほうが、実は多いのが生保の現状です。
つまり、証券会社や銀行と、あまり変わらないのです。
しかし、保険会社の投資商品には、保障が付いているので、株式投資よりも大きく儲けることはないけれども、リスクもない、というのが特徴です。

さて、子ども保険の場合、生保の商品のなかでもちょっと「中途半端」なカテゴリーになります。
というのも、ほとんどの契約者は、子どもの「親」で、加入の目的のなかには、
自分の収入がなくなった時の保障が欲しい、という気持ちがあります。
つまり、死亡保障や遺族年金です。
また、子どもの医療保険を付加できるものも多く、実際の「保障保険」としての役割にも期待をしているのです。

保障の充実した保険というのは、保険金の運用実績は、それほど高くありません。
子ども保険の場合も、実際に払い込む送金額は、受け取る金額を上回ることがあります。
たとえば、100万円を受け取るのに、100万以上払い込むケースも出てくるのです。
貯蓄という考え方でみると、「もったいない」ですよね。
同じ金額を銀行に預けていれば、確実に増えるわけですから。
しかし、株式に投資すると、もっと大きく増えたかもしれないし、元手が無くなってしまうかもしれないというリスクがあります。

必ずしも「お得」な商品とはいえない子ども保険の人気があるのは、そこに「安心感」があるからだと思います。